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投資の基礎知識 2026年3月掲載

金利と株価の関係をわかりやすく解説
金利上昇が株価に与える影響

2026年3月掲載

⚠️ 本記事は情報提供目的です。投資推奨ではありません。投資は自己責任でお願いします。

📋 目次
  1. 金利と株価の基本的な関係
  2. なぜ金利が上がると株価は下がるのか
  3. 日銀利上げと日本株・円相場への影響
  4. 金利局面別・ポートフォリオの反応
  5. FIREポートフォリオと金利リスクの管理
  6. まとめ

「金利が上がると株が下がる」とよく言われますが、なぜそうなるのか、具体的に説明できる人は意外と少ないです。この記事では、金利と株価の関係を仕組みから解説し、FIRE・長期投資家として金利局面にどう対応すべきかを具体的に紹介します。

金利と株価の基本的な関係

金利と株価は基本的に逆相関の関係にあります。つまり、金利が上がれば株価は下がりやすく、金利が下がれば株価は上がりやすい傾向があります。ただし、これはあくまで「傾向」であり、常に同じ方向に動くわけではありません。

金利の動き株価への影響主な理由
金利上昇下落しやすい割引率上昇・借入コスト増・資金の債券シフト
金利低下上昇しやすい割引率低下・企業の借入コスト減・株式の相対的な魅力増
金利据え置き他の要因次第業績・地政学リスク・センチメントが主導
ポイント:「金利が上がれば必ず株が下がる」ではありません。企業業績が好調で経済が強い局面では、金利上昇局面でも株価が上昇するケースがあります(2021〜2022年前半の米国がその例)。重要なのは金利上昇のスピードと水準です。

なぜ金利が上がると株価は下がるのか

金利上昇が株価を下押しする理由は主に3つあります。

理由①:将来の利益の現在価値が下がる(DCF効果)

株価は「将来の利益を現在の価値に割り引いた合計」で決まります。この割引に使う率(割引率)が金利に連動します。金利が上がると割引率が高くなり、同じ将来の利益でも現在価値が低くなるため、理論上の株価が下がります。

特に成長株(グロース株)は影響を受けやすいです。将来に大きな利益を見込んでいる分、割引の影響が大きく出るためです。一方、すでに安定した利益を出しているバリュー株や高配当株は比較的耐性があります。

理由②:企業の借入コストが上昇する

金利が上がると、企業が銀行から借りる際のコストや社債発行コストが増加します。これは企業の利益を直接圧迫します。特に借入が多い(レバレッジが高い)企業ほど影響が大きくなります。

理由③:株式から債券へ資金がシフトする

金利が高くなると、リスクが低い国債や預金でも十分なリターンが得られるようになります。そのため、リスクをとって株式を保有する魅力が相対的に低下し、株式から債券・預金へ資金が移動しやすくなります。

日銀利上げと日本株・円相場への影響

2024〜2025年にかけて日本銀行は長期にわたった超低金利政策からの転換(利上げ)を開始しました。日銀の利上げは日本市場に特有の影響をもたらします。

資産クラス日銀利上げの影響理由
日本株(全般)下落圧力割引率上昇・企業の借入コスト増
不動産・REIT下落圧力大借入コスト直撃・利回り比較で魅力低下
銀行株上昇しやすい預貸金利ザヤ拡大で収益改善
円相場円高方向日米金利差縮小で円買い圧力
米国株(保有分)円高で円換算リターン低下ドル資産の円換算目減り
FIRE投資家への注意:米国株インデックス(S&P500・オルカン)をドルで積み立てている場合、日銀利上げ→円高が進むと円換算のリターンが目減りします。ただし長期では為替は均衡に向かう傾向があり、過度に悲観する必要はありません。毎月の積立を継続することが最善の対策です。

金利局面別・ポートフォリオの反応

金利サイクルには大きく4つの局面があり、それぞれで有利・不利な資産クラスが異なります。

📈
① 金利上昇局面(利上げフェーズ)
グロース株・長期債が弱い。バリュー株・銀行株・コモディティ・短期債が相対的に強い。景気が好調なら株式全体は上昇継続することもある。
⏸️
② 金利高止まり局面(据え置きフェーズ)
企業業績への影響が遅れて出始める。株式は業績次第で方向感が出にくい。「利下げ期待」が株高の材料になることがある。
📉
③ 金利低下局面(利下げフェーズ)
グロース株・長期債が強い。景気悪化が伴う場合は株式全体が売られる局面もある。FIRE積立にとっては「安く買える」好機になりやすい。
💤
④ 超低金利局面(ゼロ金利フェーズ)
株式・不動産・ハイイールド債が有利。預金・短期債のリターンが低く、リスク資産への資金流入が起きやすい。日本が長年この局面にいた。

FIREポートフォリオと金利リスクの管理

FIRE・長期投資家にとって、金利変動は「乗り越えるべきリスク」です。重要なのは金利予測で売買タイミングを図ることではなく、金利局面を問わず資産が成長し続ける仕組みを作ることです。

対策①:インデックス積立を継続する

オルカン・S&P500への毎月積立(ドルコスト平均法)は、金利上昇局面でも下落局面でも自動的に「安い時に多く買う」効果があります。金利動向を見て積立をやめることは、長期では逆効果になるケースがほとんどです。

対策②:FIRE後の現金・短期債バッファーを厚くする

資産を取り崩す段階(FIRE後)に入ったら、生活費2〜3年分を現金や短期国債で確保しておくことが重要です。株価が金利上昇で下落しても、バッファーから生活費を出せれば株式を底値で売る必要がありません。

対策③:高金利局面は配当・バリュー株の見直しチャンス

金利が高い局面では高配当株・バリュー株の相対的な魅力が高まります。FIRE後のポートフォリオで配当収入の比率を少し高めることで、金利上昇時の安定性を高めることができます。

FIRE段階金利リスクへの対応
資産形成期(積立中)インデックス積立を継続。金利上昇=安く買えるチャンスと捉える
FIRE達成直前(5年以内)現金比率を少し高め、暴落時の取り崩しリスクを軽減
FIRE後(取り崩し期)生活費2〜3年分のバッファーを常に確保。4%ルールを柔軟に運用

まとめ:金利と株価の関係

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Kei
Kei FireNavi 運営者

30代会社員・投資歴10年。サイドFIREを最初のマイルストーンに資産形成中。金利局面に左右されず積立を継続することを実践しています。

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